竹の塚出身のイラストレーター・勝倉大和(かつくらひろと)さんが2025年10月21日、母校である足立区立西保木間小学校に自身の作品を寄贈しました。

当日は佐分利校長先生と飯島副校長先生が立ち会い、作品を受け取りました。

作品は、下駄箱の上の壁面に飾られる予定です。

下校途中の子どもたちが次々と足を止めて作品を眺めていました。
「これはなに?」「西保木間小の卒業生が描いたんだよ」「すごい!」
興味津々の子どもたちが作品の前に集まり、目を輝かせて見入る姿が印象的でした。
母校30周年を前に生まれた出会い
西保木間小学校は来年、創立30周年を迎えます。
そんな折、ある一冊の地域誌がきっかけとなり、卒業生と母校の新たな交流が生まれました

それは、足立区の地域誌『あだち百景』2024年新年号(Vol.156)。
「足立区が生んだ新進気鋭のアーティスト」として紹介された勝倉さんの経歴欄に、“西保木間小学校出身”の文字がありました。これを読んだ副校長先生は「ぜひ一度会ってみたい」と思い、吉祥寺で開催されていた個展『字遊展(じゆうてん)』へ足を運びます。
会場ではちょうどライブペインティングが行われており、その場で勝倉さんが描いていた作品が、のちに足立区展で絵画部門賞を受賞。「あそぼうよ」と題されたその一枚が、今回母校である西保木間小学校に寄贈されました。
大人になっても「あそぼうよ」

レンガや芝生、雲などをモチーフに立体的に描かれた文字「あそぼうよ」。
この作品には勝倉さんの子どもの頃の「遊びの空想」がたくさん詰まっています。
アクリル絵の具で描かれたキャンバス(F50号:1167mm×910mm)には、サッカーをする人、釣りをする人、チューリップに水をあげる人——どこか自由で、どこか懐かしい“遊び”の情景が詰まっています。
「子どものころ、毎日のように“あそぼう”って言っていたのに、大人になるとなかなか言えなくなります。
大人になっても“あそぼうよ”って言えるような気持ちを忘れたくないんです。」(勝倉さん)
この作品に登場するのはすべて男の子。
実は“女の子だけが登場する対となる絵”を構想中とのこと。
「2枚がそろって“真の完成”になる予定」と勝倉さんはワクワクした表情で話していました。
アートがつなぐ、先生と卒業生

寄贈当日には今後の活用についての打ち合わせも行われ、「まずは児童朝礼でお話をしてほしい」との話も上がりました。帰り際、図工の岡田先生が教室から駆けつけ、「以前から勝倉先生をリスペクトしていました!」とサイン色紙を手に登場。

勝倉さんが快く応じ、温かな拍手に包まれました。実は図工の岡田先生自身も折り紙アーティストとして活動しており、SNSでは繊細な作品を発表しています。

アートがきっかけで生まれた、先生と卒業生の素敵なつながり。“下町の縁”を感じる温かい時間でした。
子どもたちの毎日に寄り添う一枚
来年30周年を迎える西保木間小学校。
寄贈された「あそぼうよ」は、その節目を見守るように、これからも子どもたちの毎日に寄り添い続けます。
登下校のたびに目にするその一枚が、“遊ぶ心”とともに、このまちの温もりを伝えていくことでしょう。
【関連リンク】
・勝倉大和さん 【ホームページ】【インスタグラム】
・足立区立西保木間小学校【ホームページ】
・あだち百景【ホームページ】【インスタグラム】
・図工の岡田先生(折り紙アーティスト)【インスタグラム】


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